脅威

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サム『あれは・・・』 ディーン『マリーたちが言ってたウィークポインターの生物兵器だろうな』 サム『あぁ。サーガッドシティから脱出するとき見たよ』 2人の視線の先にいるもの・・・・それは<狂乱者>の後ろ姿だった。 <狂乱者>は向こうの交差点の中央にこちらに背を向け立っている。 <狂乱者>はまわりを見回しているようだ。 不意に<狂乱者>が振り返り、ディーンたちのトラックがいる方向を向いた。 ディーン『おっと!』 ディーンとサムは慌てて狭い運転席に身を伏せた。 ディーンは急いでエンジンを切り、無線でリサに合図するまで静かにするように言って聞かせた。 サムがフロントガラスから覗くように前方を確認してみる。 <狂乱者>がこちらに向かって歩いて来てるのが見えた。 サム『どうする?』 ディーン『・・・・・・・・・・・やり過ごすしかない』 緊張の糸が張り詰めた時間が過ぎていく。 次第に<狂乱者>の足音が外から聞こえてきた。 ディーン『サム』 サム『ん?』 ディーン『屁出そう』 サム『おい。今おまえの尻の前に俺の顔があるんだぞ』 ディーン『冗談だよ』 しばらくして<狂乱者>の足音は遠退いていった。 <狂乱者>からしてみれば、ディーンたちのトラックも崩壊した街の風景の一部でしかなかったようだ。
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