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<暴君α>からの脅威からある程度解放されたアラン一行であった。
だが、完全に安全な場所などここには存在しない。
多少なり休憩できればましということで、立体駐車場の2階に来ていた。
フォックス『俺があの時、家族を連れて逃げてれば』
マリー『フォックスのせいじゃないよ』
フォックスはテラー一家の結末は自分に過失があると自分を責めている。
もとはと言えば、全ての責任はウィークポインターにあるのだが・・・・
アラン『フォックス、おまえの判断は間違ってない。俺が同じ立場でも同じようにしたさ。
今の俺達にできることは、ウィークポインター社を潰すこと。
悔やむことじゃない』
フォックス『・・・・・あぁ』
フォックスは俯きながら小さく返事をした。
サム『いや、俺達がもっと早く現場に着いてたら助けられたかもしれない』
マリー『傷の舐め合いをしててもしょうがないわ。
現実を受け止めるしかない』
トラック内が重い空気になった。
口数も減り、異様な静けさがコンテナ内を支配したときだった。
外からヘリコプターの音がした。
みんな一斉に外に飛び出て、オレンジ色の空を見上げる。
高層ビルが連なり、一部の空しか見えない。
ビルに音が反響して、四方八方から音が響いてくる。
みんなして忙しく首を動かした。
ダンカン『あそこだ!』
いち早くヘリコプターを見つけたダンカンが指をさした。
確かにダンカンが示す空をヘリコプターが飛んでいる。
アランは双眼鏡を取り出しヘリコプターのロゴを確認した。
アラン『・・・・・ウィークポインター』
ディーン『何しにきやがったんだ』
マリー『街の視察かしら?』
フォード『俺達を探してるんじゃ』
アラン『いずれにせよ・・・・・悪い胸騒ぎがする』
ヘリコプターはすぐにみんなの視界からは見えなくなった。
ヘリコプターの音もだんだんの聞こえなくなっていった。
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