RealDeath∞

脅威

ヘリコプターの音が完全に聞こえなくなる前にみんなはコンテナ内に戻った。

ディーン『んで、これからどうすんだ？』

アラン『当面の目的は同じだ。もう１度事故現場に赴き、サンプルを回収。
それに加えてウィリアム・ヴァーキンソンの拿捕だ』

サム『ん？ウィリアムがこの街に？』

サムとディーンは遅れて街に入ったのでアランたちがウィリアムと思しき人物に狙撃されたことは知らない。
厳密に言えば、アランらを狙撃したのがウィリアムだという確実な証拠はなかったがアランは確信していたのだった。

マリー『もう夜になる。何か食べよ』

フォード『あぁ。昼はガムだけだったからな』

昼に工具店でアランのガムを食ってから、何も口にしていなかったアラン、マリー、フォードはもう空腹の限界だった。

とりあえずはトラックに備え付けてある食料で夕飯にすることにした。
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街は完全に闇夜に包まれた。
耳を澄まして聞こえてくるのは微かな唸り声。
明かりの灯った部屋は無い。
ディーンは穴だらけのコンテナの上でそんな街を眺めていた。
そのディーンの肩に頭を乗せ、寄り掛かるようにしてリサが寝ている。

ディーンが外は寒いから中で寝ろと言ってもリサは言うことを聞かず、ディーンのもとにいたのだった。

たまにではあるが立体駐車場の２階にアンデッドが来た。

２階にはディーンたちのトラックの他にも、タレントシティの住人の車が何台もあった。
アンデッドからしてみれば、ここにトラックがいるからといって、まさか生存者がいるとも思わず、勝手にこの場から離れていったのだった。

マリー『なんか変わったことは？』

ディーンがぼーっと外を眺めているとコンテナ内からマリーが話かけてきた。

ディーン『静かなもんさ。
こいつもな』

ディーンは異常なくらい静まり返った街を見ながら答え、隣で寝ているリサを見た。