菜月

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母さん達がチケットの手続きをしている間、イスに座り、ボーっとしていた。 菜月のことを考えていた。 「コウと……上手くいったかな。」 怒るかな……。 黙って行っちゃって。 そんな時だった。 「絢斗!!!」 名前を呼ばれて振り向くと、息を切らした菜月が居た。 「菜月!!!……何で…。」 菜月は俺のもとに駆け寄った。 「何で黙ってたの!!?……もう会えなくなっちゃうところだったんだよ??!」 菜月はやっぱり怒った。 「……航平から話してくれると思ってたから、ごめん。」 「私はきちんと言ってほしかったよ!!何で……急にアメリカなんて!!!」 「……菜月は何で来てくれたの?」 「!!!」 「俺の見送り?」 「………違う。絢斗に伝えたいことがあるの。」
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