289人が本棚に入れています
本棚に追加
「……私………アヤが好き。」
菜月の声が震えた。
「……うん。」
「いつも優しくて、私はアヤの笑顔が大好きだった。」
「…………。」
「迷わず絢斗にもう1度、告白しようとした。でもね、アヤのアメリカの話しを聞いた時……行くのは航平だと勘違いしたの。」
菜月の目から涙がこぼれ落ちた。
「その時に思った。」
「…………。」
「頭が真っ白になったの。当たり前に隣に住む航平が居なくなるって考えたら……怖くなったの。」
「………そっか…。」
「好きとか分からないけど、これだけは分かるの……航平を失いたくない……。」
「…………。」
「これが私の答え。……だからっ……アヤとは…付き合えないよ。」
肩を震わせて泣く菜月を抱きしめた。
最初のコメントを投稿しよう!