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俺の名前は、前原圭一。
昔、雛見沢にて。
大切な友達を撲殺した。
今の俺は、ただの抜け殻。
心にぽっかり穴が空いてる。
きっとこの方が楽だから。
きっとこれで良いんだよな。
「…レナ…魅音…」
ごめんな。
痛かったよな。
本当にごめんな。
「…圭一…」
梨花ちゃん。
「泣かないでなのです…。レナも魅音も…圭一が泣く姿は…見たくないのですよ…」
梨花は、俺の頭を優しく撫でる。
「梨花ちゃん…梨花ちゃん…」
これは、幻。
梨花ちゃんは、もうどこにもいない。
梨花ちゃんは、あの日、あの場所で。
誰かに殺されたんだ。
だから、これは、幻覚。
またかよ。
俺は、体を傷つけながら暴れる。
「…圭一さん…」
今度は、沙都子かよ。
「圭一さん…。私達は…ずっと…圭一さんの友達で…仲間ですから…。兄々と共に…私達の分まで…生きて下さいまし…」
沙都子は、俺を見て優しく笑いかけた。
でも、沙都子、俺は、もうダメなんだよ。
皆がいないと。
「…俺は…」
発作が止まる。
ゆっくりとベッドに倒れる。
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