シスコンは親バカよりも数千倍うざい

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「俺は勿論反対したんだ。でも」 「パパのことだもん、一度言い出したら聞かないんだよね。説得しようとしてくれてありが」 「花音と同じ寮。さらに同じ学校で24時間近くにいられるなんて言われたら……こんなチャンス逃してたまるかっ!!つーことで俺が代わりにオッケー出してきたぞっ☆」 「何易々とくだらない私欲から妹売ってんだよ、一番質悪いから」 しかも自分同様私も喜ぶと思い込んでいるのが更に質悪い。ポジティブ天然属性のシスコンだ。 もう。私そろそろ我慢出来ないよ……お兄ちゃん。 「かの~っ嬉しい過ぎて抱きついてくるなんてっ!!で、も何で首っなんだ?うぐっ」 「うざい、死ね」 今度こそ酸素不足で気絶する竜を横目に私は腹をくくった。パパは本当に一度言い出したら退かないところがあるのだ、この話が無くなることはまずあり得ない。 とは言え私だって寂しい。 たった1年間だけだったが、今日まで通った聖フレア学院には愛着もあれば、友達もいる。 何よりも、私の家業のことを打ち明けてからも変わらず接してくれた大親友の瀬永みのりとの別れが辛かった。
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