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「蛍さんはお目が高いですねー
これは色はいいんですが配置場所が場所なものであんまりお客様の目に留まることが少ないんですよ」
菊が言ったように着物は端っこの隅においてあり
人目には付きにくい
「あぁでもこれですね
すごい方の目に止まったことあるんですよ」
「?」
少し気になったのか蛍は少し顔を菊に向ける
「この着物
なんと空-ソラ-様が絶賛されたんですよ」
………………
空?
蛍は顔色一つ変えない
「ほっ蛍さんもしかして空様知らない…?」
菊はまさかの疑問を蛍に聞く
「知らないわ」
蛍はすんなり返した
「えー
町でいま1番有名なのに!!
空様は1ヶ月前にお城の養子としてやってきた人だよ」
菊は着物を見せ「どれがいい?」と聞きながら言う
蛍は話を聞きながら「これ」と一つの着物を指差す
「今町中空様の話題だらけだよ
それでね…」
菊は着物の着付けをする間ずっと空様の話をしていた
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