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「まだ幼きのに大変じゃのぅ…
本当に芸師ならば私の城で面倒みよう…
ほら芸をやってみるのじゃ」
殿様は扇子の先を蛍に向け3人をせかす
「かしこまりました」
蛍が一言そう言うと立ち上がり蜜柑に近づいた
「…」
無言で蜜柑を見つめる蛍だが蜜柑は不思議そうに首を傾げるだけだった
「空様…
これをどうぞ…」
蛍が蜜柑になにかを差し出す
蛍が蜜柑へみせた物は先程の簪だった
「これは…?」
蜜柑が手にとり簪を覗き込む
「私が作りました
空様に似合うと思って…」
蛍は笑顔でそう答えた
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