双子の兄弟

弓道場

―…タ――ン…―　

放課後の弓道場に響く音

「こんな遅くまで…相変わらず真面目な奴だなぁ」

呆れているような…
感心しているような…
そんな気持ちで弟は兄を見つめていた

真っ直ぐと見据える視線の先には、無数の矢が刺さった的
その矢の数が練習量を物語っていた

「…悔しいが兄貴…この時の顔は俺もカッコイイと思うよ」