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「んふっ、真っ赤。ほら、燃えてるのよ、美しくない?
でも、なんで之を美しく感じるのかしら?
私は赤い物も紅い物も朱い物も赤い者も紅い者も朱い者を見ても、ここまでの興奮は覚えなかったわ、
でも今回はそんなこと関係無かったわね、んふっ
だって単純明快。之が貴方を束縛していた家なんだもん。
貴方素晴らしいわよ。私が此処まで来て、放火して、燃やして、んふっ、ゾクゾクしちゃう
ねぇ、悔しい?私みたいな細くって病弱そうで青白い小娘に家燃やされて、炎上させられて、家族は全員行方不明、友達は皆音信不通、親戚は皆お引越。みーんなみんな行き先は一緒なのかもにね、んふっ、ねぇ、踊りましょ
私貴方に一目惚れしたの。貴方の為ならなんだってあげちゃう、与えちゃう。何をしても許しちゃう。
ねぇ、だから私の日常の一部となって、
私を見て、感じて、刻み込んで、貴方は私の一部だって、
理解不能?君はそんなに馬鹿じゃないでしょ?」
理解不能じゃねぇ。
無抵抗だ。
コレは絶対なんだ。
初めて会ったコイツに俺は俺という体を成り立たせている物以外のモノを全て取り払った。
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