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「すーぐーるーっ!」
泣き叫びながら俺に抱き着いてくる雄輔。
うぜぇ。
「どうしたんだよ」
呆れながらも聞いてみる。
「お風呂入ろうとしたら、窓が、ガタッ、て!言ったの!!」
半べそ状態でそう訴えた。
「は?」
だから、何だよ?
「だーかーらーっ!怖いのっ」
「そんなことかよ笑」
「そんなことじゃないもん………」
涙目、可愛い。
「んで、俺にどうしろと?」
あぁ、なんか本当だるいな。
でも、そんなもの次の雄輔の言葉でぶっ飛んだ。
「卓…………一緒にお風呂、入ろ?」
涙目の上目遣い。
それは雄輔の一つの武器。
俺は何も言わず雄輔に口付けた。
すぐに離す。
「まぁ、俺はいいけど………いいの?」
雄輔は俺を見て何かを感じ取ったのか小さな声で「卓のエッチ」、と呟いた。
「雄輔がいけねぇんだよ」
そう言ってやると雄輔は顔を赤くして、
「知らない!先に入ってるから早く来てね!」
、と最後にツンデレ台詞を捨てて浴室に走って行った雄輔。
「可愛い奴」
こんな可愛い奴が俺の兄貴。
end。
→後書き
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