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「陸ちゃーーん!!!」
と、後ろから陸を呼ぶ声がした。
その声に陸が一瞬びくつく。
陸「!!?」
夕貴は、安堵の息を吐くと声がする方へ顔を向けた。
陸はというと、恐怖の目をしたままギシッギシッと音を鳴らしてゆっくり振り向く。
夕貴(へ、変な音なってる…)
「陸ちゃん。やっと見つけた」
と、陸に抱きつきスリスリと顔と顔をさする。
陸「お…お母さん」
陸の目には、なぜか恐怖がうつっていた。
母「さっ、帰りましょ。オリンピックの続きよ」
夕貴「お、オリンピック?」
母「そう、42.195キロを走っていたの」
夕貴「………」
何か問題でもある?みたいな顔をした満面な笑顔。
呆れている夕貴。
と、そこに誰かの声がした。
「夕貴ー」
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