03

6/15
前へ
/91ページ
次へ
サチヨは何かを振り切るかのように息を吐いた。 そして、立ち上がると両手を胸の前に出した。 サチヨは神経を集中させていった。 すると。 サチヨの手の前にパソコンのようなものがあらわれた。 それはサチヨの家がもつ‘力’だった。 サーチと呼ばれるその力は過去のことなら何でも知ることができた。 一秒でも、一瞬でも良い。過去であれば何でも見ることができた。 その力はサチヨがひく血、すなわち神子の血で受け継がれている。 サチヨは神子の血を濃く受け継いだのか、サーチの力が誰よりも優れていた。 俗に言う天才というやつだった。
/91ページ

最初のコメントを投稿しよう!

76人が本棚に入れています
本棚に追加