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それに恐怖に顔をひきつらせた男の顔は余計に濃い恐怖を刻み込んだ。 刻み込まれたのは恐怖だけではない。 絶望、諦め…と、負の感情が次々と顔にあらわれ、消えることなく男の顔に残る。 男の顔は負の感情により、ぐちゃぐちゃにゆがんでいて、それはヒドイものだった。 「響心は犯人ではない。話を聞いてくれ。」 緊張した顔をしている男が落ち着いた、すがるような声で言った。 その男は響心と呼ばれた、恐怖で顔をひきつらせた男をかばうようにたった。 その様子に、その声に。 肉食獣のような顔をしていた男はまた鼻をならす。 信じる気も、聞く気もない。そう態度でいっているようだ。
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