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小さなこじんまりとした建物のキレイに整えられた部屋の中に、老人と少女がいた。 二人とも、老いたり、幼かったりしていたが、とても美しい顔立ちをしていた。 年ごろでなくとも、道行く人々を振り向かせるほどの美しさだった。 老人と少女はのんびりとイスに座っていた。 今は昼。 いくら老人と少女といっても、働いてないと生きてはいけない。 なのに、二人はのんびりと座っていた。 それには理由があった。 べつに、仕事をさぼってなまけているわけではない。 老人と少女の仕事は‘情報屋’だった。 相手の求めた情報を集め、それを相手に売る。 そんな仕事を二人はしていた。
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