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その情報屋は老人が生まれるずっと前からある歴史の深い情報屋だ。
それを営んでいるのは神子(シンジ)という名の一家だった。
神子の者はみな美しい姿をしていて、その美しさから情報屋のことをツキと呼ばれていた。
さて。今、少女と老人がのんびりと座っているのは仕事がないからではない。
ツキは評判もよく、仕事の依頼もたくさんあった。
だが、もうすでにたくさんあった仕事のすべてを少女と老人は終えてしまっていたのだ。
だから2人はのんびりとすわっていた。
* * * * * * * *
のんびりとすわっていた老人がふと少女のほうを見た。
そして、のんびりと口が開く。
「新しい仕事みたいじゃの。さて、ワシがおぬし、どちらがそれをやる?」
のんびりとした優しい声が部屋の中に響いた。
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