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｢これ、俺の連絡先。落ち着いた頃、電話して｣
樹一はそう言うと
１枚の紙を差し出す。
小さく頷き、受け取ると
携帯電話の番号とアドレス
が書かれていた。
まだ携帯電話を
持っていない事を告げると
固定電話から
非通知で良いと言う。
その理由に
樹一を
まだ信用しきれていない。
変に番号が出るより
その方が
私からの電話だと
判りやすい。
との事だった。
お礼をし
話がまとまったところで
今日は解散。
私は
何事も無かったかのように
自宅へ戻る。
―――これが全てのきっかけとなる
原点であった―――。
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