第1章・きっかけ

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――――― ―――― ――― ―― ― ―――次の日。 久々に悪夢を見たので 寝起きが悪かったのは 言うまでもなく―――… 学校が終わった足で 用事を済ますべく 電車に乗る。 いつも通り、車両に揺られ 終点に着き 下車しようとした時 私は豪快に 財布の中身をバラ撒いてしまった。 朝から 変な夢は見るし 厄日だと肩を落とす。 目線を下にやると それなりに散乱していたが 誰かが拾ってくれている。 我に返った私は お礼を言い 受け取った時に気付いた。 ―――先日 カラオケのトイレで見た男だった。 目立つ外見なので すぐに思い出した。
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