第1章・きっかけ

7/23
前へ
/160ページ
次へ
――――― ―――― ――― ―― ― 再び、切符を買い 電車に乗り込むと 仕事帰りのサラリーマンが多く 満席だったので 吊革に掴まる事となった。 私は大きな欠伸をし 立ったまま ウトウトし始めた時―――… 「座れば?」 突然だった為 自分が声をかけられた事に 気付かなかった。 暫く瞳を閉じたまま 聞いた事のある声―――。 記憶を頼りに考えた。 ―――数秒間空いてから 勢いよく首を上げたのと 瞳を開いたのは、同時。 そう、声の主は ―――樹一だった。
/160ページ

最初のコメントを投稿しよう!

56人が本棚に入れています
本棚に追加