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再び、切符を買い
電車に乗り込むと
仕事帰りのサラリーマンが多く
満席だったので
吊革に掴まる事となった。
私は大きな欠伸をし
立ったまま
ウトウトし始めた時―――…
「座れば?」
突然だった為
自分が声をかけられた事に
気付かなかった。
暫く瞳を閉じたまま
聞いた事のある声―――。
記憶を頼りに考えた。
―――数秒間空いてから
勢いよく首を上げたのと
瞳を開いたのは、同時。
そう、声の主は
―――樹一だった。
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