1章

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「おいおい、マジかよ。 民間人は全員避難終わってるつったじゃねーか!」    七匹を相手にしながら人間を二人守らなくてはならなくなった。    立浪は、冗談じゃない、とまた毒づく。   「出来れば早めにご退場願いたい」    立浪は通信を外部に向けた。   『おい、駅にいる二人組! 早くシェルターまで避難しろ! 民間人の避難は義務だろうが!』    言いながら立浪は『ミロク』をBeastに向けて引き金を弾く。    『ミロク』は散弾銃でありながら、その形状はライフルのそれに似ている。    その為命中精度が高く、それに加え弾は現在スラッグが込められている。    その威力は、当たれば確実に一匹撃破できるもので、立浪はそれをほとんど外した事は無かった。    ただ、今の問題は弾数である。    今撃ったのをあわせて二発。    実質、残り一発である。    立浪に後は無い。  
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