1章

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『あなた、呆けて無いで指示に従って下さい!』    不意に割り込まれた通信。    立浪はそこで初めて、自分がボケッと突っ立ってた事に気づく。   『良いですか。 いくらあの人でも、あんな化物相手に致命傷は与えられません。 だからあなたが殺らなければいけないんです』    モニターには男と一緒にいた少女が、自前であろうNPCを道の端で広げ何かの作業をしているのが見えた。    成る程、あれで通信に割り込んで来ているわけだ。    ほんの数秒、立浪は今の状況を整理して、その優先順位を決める。    そう、生身の男が化物蹴り飛ばそうが、どこぞの小娘が自分達の部隊の通信に割り込んで来ようが、関係ない。   『とどめ刺しゃあ良いんだな』    今大事なのは、この化物共を倒し尽くしてやること。    それ以外は全部まとめて後回しだ。  
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