1章

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  『こちらタツナミ機。 篠原、応答しろ!』   『……こちらシノハラ機。 すいません、右腕と右足を持って行かれちゃいました。 無事ではありますけど、戦闘は無理です』    くそっ!    コクピット内でメインモニターを凝視しながら、ギリギリ化物共を抑えている青年は、汗だくになりながら独り毒づいた。   『シノハラ機がヤバイ。 こいつらは俺に任せて、シャーディ機とミタライ機はフォローに回れ!』    四機いた内の一機がやられただけで戦局が大きく傾いた。    つくづく俺は指揮に向いて無い。    青年、立浪は自分の不甲斐なさに憤りを感じる。    機体性能はスペックノートを見る限り、こんな化物に負ける様なやわな作りでは無い。    搭乗者の練度が大きく出ているのだ。  
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