2376人が本棚に入れています
本棚に追加
/724ページ
「会社にいたんだ。」
「一緒にご飯食べようって私が誘ったんだ」
その言葉は結衣が誘ったんじゃないよ と恵子のフォローが目に見えて、
「そうなんだ ここうまいだろ 」
気遣った恵子を思って慎一郎も笑顔を作った
目の前に出された飲み物をほとんど一気に飲み、
「今日は何の集まりなの? 」
白々しく結衣の方を向いて聞く。
「何の集まりというか」
「お前がさっきの電話で忙しいって言うから誘わなかったんだぞ」
室井が困った顔の結衣に助け舟を出した。
「昼間に喋ってて飯食おうって話になったんだよな」
室井はあえて恵子と紀子の方を見て同意を求めるように言った。
「ふ~ん 」
(ご飯を食べて帰る)
とだけ入れたさっきのメールが慎一郎は納得がいかない 。
「お前さっき忙しいって言ってた割に ここに来るのえらく早かったよなぁ」
「あっあぁ 」
「最近いつ誘っても忙しい忙しいって 言う割には早く家に帰ってるみたいだし」
「今日だって結衣ちゃんが絡むとスグに飛んで来るし 」
慎一郎は室井の 方をジッと見て「何言ってんだお前?! 」
と目で圧力をかけた。
最初のコメントを投稿しよう!