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「慎ちゃんは結衣の事が心配なんでしょ? 」
「早く帰るのも家に結衣がいるからでしょ?」
恵子と紀子も室井に便乗してここぞとばかりに慎一郎の本音を聞き出そうとした。
「もぉ」
結衣は冗談だと分かっていても室井が言うように、
『もしかしたら自分の事を心配して? 』
そう思っただけで恥ずかしくなって下を向いた。
「もしかして慎ちゃん 結衣に惚れたな 」
「実は結衣の事好きなんでしょ? 」
2人の言葉に室井と篤が驚かされた。
『あ~ぁ言っちゃったっ 』
そこだけは直接触れまいと変化球を投げ続けていた大人の室井とは違って、
恵子と紀子は直球を思いっきり投げつけた
「huッ」
多少の動揺があるかと思えば慎一郎は眉をヒクリとも動かさずフッと笑って
「大好きだよ 一緒に仕事してても楽しいし、結衣ちゃんは可愛いしね 」
恵子と紀子は「チェッ 」という顔で視線をそらした。
「・・・・・ 」
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