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「つっ 続きやらなくていいの? 」
慌てて結衣の側に歩み寄った。
『今日は慎ちゃんの顔を見たくない 』
「今日は帰ります 」
慎一郎の一緒に帰る という気持ちは完全に拒否られた。
室井は慎一郎に苦い顔で笑って
『あーあ 』
「じゃーなーちゃんと送り届けるから心配すんな」
そう言って去って行った。
「・・・・・。」
慎一郎は少しの間その場に立ち止まったまま
「彼氏作るって」
『何だったんだ』
さっきの決意表明のような
宣戦布告のような
やけに重みのあった結衣の言葉がグルグルと回っていた
数分後・・・・
やはり我慢ができず結衣の携帯電話を鳴らしてみる。
♪~♪~ ♪~♪~
(慎ちゃん)
あまり会話のなかった車の中に結衣の携帯電話の着信音が響いた。
『やっぱりかけてきたか 分かりやすいな』
室井は思った。
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