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「もしもし」
ぶっきらぼうな結衣の声に
「このまま帰るのか? 」
気弱に言った。
「ハイ」
「間に合うのか? マンションまで迎えに行こうか? 」
止める理由 これと言って見当たらない。
ただ迫る期日を理由にでも呼び戻したかった。
「大丈夫です。間に合いますから 」
「・・・・。」
電話はあっけなく切られた。
「クソッ 」
Shealaに行く前のメールから全部がギクシャクしている
会って話したいのに
「はぁ・・・ 」
次の日の朝結衣が学校に行くであろう時間に電話を鳴らしてみよう。
マンションに一人戻ってゆっくりと眠れる気分でもない。
気になるのは結衣の事
今日片付けないといけない仕事ではないけれど眠れそうにもないので、朝までデスクに向かっていた。
9:30
♪~♪~ ♪~♪~
(慎ちゃん)
「・・・・。」
携帯電話の画面表示を見てカバンの奥底に戻した。
♪~♪~ ♪~♪~
呼び出し音がカバンから少しだけもれている。
「留守番電話・ ・・・・・」
「チッ 」
『まだ寝てるのか 』
昼休みの時間にもう一度鳴らしてみる。
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