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♪~♪~
慎一郎の携帯電話が鳴った。
(室井)
「ちょっとゴメン 」
「もしもし」
(・・・・)
時々見る慎一郎の仕事の顔。
大人
『慎ちゃんはいつも忙しそう 』
「今日は無理っ」
慎一郎の声が突然少し大きくなった
(何だデートなのか?)
「どうでもいいだろ」
(怪しいな )
「切るぞ 」
電話を煩わしそうに切って
「ゴメンゴメン 」
テーブルに戻って来た
「ううん 慎ちゃんはいつも忙しそうだね」
「忙しくないよっ 今のは室井だよ、用件言って切ればいいのに余計な事ばっかり言うからさ」
「そーなんだ 室井さん来るの ?」
「何で来るんだよっ?」
「だっていつもそーなるでしょ」
「確かにそーだな ははははぁ」
「今日は無理って何か用事あったの? 」
「・・・・ 」
『ご飯を目の前にすると、さっきまでの事は薄れるのか?』
『今日は邪魔されたくなかったんだよ』
全くピントのズレている結衣に言ってやりたくなった
二人は遅めの晩御飯を食べて店を出た
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