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「ゴメン今日は帰る」
「?! 」
「ちょっっ・・・ 」
車を飛び出して走り去ろうとする結衣を
追いかけようにもシートベルトが直ぐに外れない
『何なんだ?! 』
スゴイ勢いで走り去る結衣ダッシュで追いつき腕をつかんで
前に立ちはだかった。
「待って! 」
「話終わってないだろ 何で急に帰るの? 」
「どうしたの? 」
結衣の目は涙でグシャグシャになっている。
「どうしたの?」
「 とにかく車に戻ろう」
掴まれた腕をほどこうとする結衣に
グッと手に力を入れ
「乗って」
引きずるようにして強引に結衣を車に乗せた。
「・・・・・。」
窓の外を見て泣いている結衣のシートベルトを締めて、スグに車を発車させた。
慎一郎は何か言うでもなく
下を向いたままの結衣を自分のマンションまで連れて帰った。
「行くよ 」
車からも降りない
結衣の背中を押すように部屋まで行き
とりあえずソファーに座らせた
「何か飲むか? 」
「・・・・・。」
結衣は首を横に振る。
ペットボトルの水を結衣の前に置き自分は結衣の横に座った。
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