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ブウォーン
慎一郎の車の深い音が少し先から聞こえてくる。
「 来た」
「慎ちゃん～」
待ってましたとばかり大きく手を振った。
慎一郎は結衣の目の前に車を止めて降りて来た。
「待った？ 」
「ううん 待ってないよっ 」
慎一郎はスマートにドアを開けて、
「どうぞっ」
「慎ちゃん 」
結衣は恥ずかしくて下を向いて、
「やめてよっっ慎ちゃん 格好良すぎで恥ずかしいよ 」
「ハハハァ 何言ってんだよ」
「行こうっ」
ブォ～ン
深い車の音は心なしかいつもより軽快な音に聞こえた。
「どこに行くの？ 」
「内緒」
「まだ教えてくれないの？ 」
「ｈｕ 行ってからのお楽しみ」
車はどんどん繁華街に進んで行った。
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