本当の事

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いつものお決まりの場所なのか、慣れた感じで駐車場にスルスルと入って車を止めた。 「ここ?」 「ほらっ行くよ」 「Boo~ 」 『全然教えてくれない』 行き先を教えてくれない慎一郎の後ろをトコトコとついて行く。 前を歩く慎一郎の左手が 結衣に向かって差し出された。 『ni k o』 「慎ちゃんってスーツ着てたら大人って感じ」 「ハハハァ もう十分大人だけど」 「そうだよね 」 「スーツ、そんなに好き? 」 「うん だって超格好いいもん」 「普段も格好いいんだけどね 」 結衣は小さな声で恥ずかしそうにつぶやいた。 慎一郎は結衣の顔をそっと覗き込んで、 「hu そんなに褒めてくれて ありがと」 やさしく微笑んだ。 慎一郎の足がピタリと止まった。 「・・・・・ ?!」 「ここ? 」 「 めちゃめちゃ高そう」 結衣の声は全く届かなかったのか先々と慎一郎は結衣の手を引いてサッサと入って行った。
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