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『どうせ結衣ちゃんの事だ 慎一郎さんに似合う女性にでもなりたいんだろう』
結衣のすべてが慎一郎に向けられているようで、
分かっていたとは言え自分の入る隙間のなさを痛感する。
「ちょっと」
「?? 」
「トイレ」
結衣は小さな声で篤に言った。
「場所分かる? 」
「うん。」
『篤君と面と向かって話すのは何となく気が重い 』
席を立とうとしたら、
「どこに行くの? 」
「トイレ 」
小さな声でもう一度言った。
「場所分かる? 」
「大丈夫 」
「・・・・・。」
『もう 篤君も慎ちゃんも同じ事聞くんだから 』
結衣がトイレに向かおうとしたらヒールがよろけて倒れそうになった。
「あっっ! 」
思わず篤が結衣の腕をつかんだ。
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