本当の事

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「あっ 待っててくれたの? 」 「1人で歩くとまたコケそうだから 」 「ははっ 」 「あのさ 俺と話辛い? 」 「・・・・・・。」 「俺が告った事なら気にしてくれなくていいよっ 」 「結衣ちゃんが慎一郎さんの事好きの事分かってたし」 「ただ伝えたかったんだ。多分嫌いになれないと思うから気にしないで。」 篤君の言葉は優しい。 私に気を遣ってくれてて。 「今まで通りにしててっ 」 「逆に喋りにくくなった方が寂しいよ 」 「うん 分かった」 「私も篤君が今まで通りに接してくれた方が嬉しい 」 篤の笑顔に、勝手かもしれないけれど少しホッとした気がした。 『遅いな』 トイレに行っただけにしては戻りが遅くて室井の話が頭に入らない。 『コイツ重症だな』 室井は慎一郎のヤキモチを焼く姿をこの目で見れるとは思っていなかったとばかり、 そわそわした慎一郎の姿を眺めていた。 篤に支えられて戻って来た結衣に、 「遅かったな# 」 つい口から出てしまった。 「・・・・・ 」 結衣はキョトンとした顔で慎一郎を見た。 「もう終わるから 」 まくしたてるように慎一郎の口調が早くなった。
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