本当の事

37/128

2376人が本棚に入れています
本棚に追加
/724ページ
「結衣ちゃん一緒に飯食おうよ 」 室井の言葉に割って入るように、 「今日は 行きたい所があるんだ」 慎一郎は結衣の手を引いて席を立った。 「結衣ちゃん  じゃまた今度ね 」 「あっ ハイっ 」 2人はろくな挨拶もせずさっさと立ち去ろうとした。 「慎ちゃんっっ 」 慣れないヒールによろける結衣の腰に手をあてた。 「・・・・・。」 「篤と何話てたの? 」 本当は聞きたい 篤に腰に手なんか回されるなよ 横に並ぶ結衣を見た。 室井と篤はさっさと去って行く2人を見て呆然としていた。 『告った篤と一緒にいるのが嫌だったんだろうな』 「アイツ あの子の事マジみたいだな」 「そうみたいですね。」 「そうみたいって お前も気に入ったんじゃなかったのか? 」 「はい」 長い付き合いの室井ですら思うのだから間違いない。 篤は初めて一緒にいたいと思った人が憧れの慎一郎の思う人。
/724ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2376人が本棚に入れています
本棚に追加