2376人が本棚に入れています
本棚に追加
/724ページ
平手打ちでも お見舞いしてやりたいくらい
「慎ちゃん もうここには来ないで」
精一杯の声で言った。
「お2人でごゆっくり!」
恵子と紀子の2人は怒りのあまり手をグッと握り締めながらクルリと振り返り、
結衣の去った校舎の方に逆戻りした。
「ちょっと 」
歩き出す2人の前に立ちはだかり、
「ちょっと待って 」
「結衣ちゃんは何処に言ったの? 」
「結衣ちゃんと話たいんだけど」
「昨日、話したんでしょ」
「優しくしといて突き放すなら結衣の事は もうほっといて 」
「結衣も他に仕事を探すって言ってたから、もう連絡もしないで! 」
「ちょっ ちょっと待って それどういう事? 」
「どういう事でもいいよ 慎ちゃんにはもう関係ないんだから」
横で突っ立ったままだった香澄が、
「結衣ってわがままなんだね 」
まるで自分はそんなわがまま言いません
とでも言うようにクネクネしながらいい気になって言った。
最初のコメントを投稿しよう!