本当の事

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慎一郎は 結衣に「もう会わない 」 と言われている事を知って呆然としていた。 「・・・・・。」 突然の事で頭の中が真っ白で何も思い浮かばない。 ♪~♪~   ♪~♪~ 音のない車の中に携帯電話のベルが鳴り響いた。 『結衣ちゃんっ?』 「っもしもし 」 慌てて電話を取った。 「竹井です 」 「あぁ」 あからさまにトーンダウンした。 「この間の細川さんのエントリーした物が入選しました。」 「分かった。」 「? 」 慎一郎が喜ぶであろうと急ぎで連絡を入れたのに、 「分かった」の一言。 竹井は少し拍子抜けした。
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