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バッ
慎一郎はおもむろに上着を取って部屋を出た。
とにかく家に行ってみよう
「慎ちゃんから電話はいってるよ」
恵子と紀子2人から言われた。
『朝から何度も鳴ってるのは知ってる』
「本当にこのまま無視してていいの? 」
「うん。 」
「このまま慎ちゃんから離れんの?」
「・・・・・。」
昼間慎一郎には強く言ったものの、分かれる時の慎一郎の落胆していた顔が思い浮かんだ。
「でも香澄の奴、何考えてんだろうね 」
「本当にムカつく# 」
「でも2人並ぶと似合ってたね。」
結衣がボソリと言った一言は2人が並んで不自然ではなかった事を示した。
「・・・・・。」
2人は一瞬 言葉が出なかった。
「っでも慎ちゃんも慎ちゃんだよ 勝手に乗ってきたにせよ車に乗せるなんて# 」
「そーだ! そーだ! 」
「慎ちゃんの奴、ちょっとの間無視だな# 」
「そうそう 格好いいからって調子に乗ってるから懲らしめないと 」
恵子と紀子は慎一郎と腕を組んでいた香澄が腹立たしくて仕方がない。
黙ったまま怒らない結衣の代わりに大きな声で文句を言い続けた。
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