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横でシートにうなだれる結衣の横顔は、少し疲れているように見える
前にもこんな事があったな
結衣のマンションに着いて、
「結衣ちゃん」
起きないだろうと思いつつ声をかけてみる。
「無理か」
篤は車を降りて助手席のドアを開けた。
結衣のかばんを肩からさげ、体を抱きかかえるように立たせたら、
「うっ」
体を起こしたせいか、目を覚ました。
「着いたよ 」
「うん。」
篤を支えにマンションのドアの前まで自分の足で歩く。
「家に着いたよ 」
「うん」
鍵を出すそぶりを見せない結衣に、
「鍵は? 」
「かばんの中。」
「・・・・・。」
女の子のかばんの中を触るなんて
篤は仕方なく結衣のかばんの中に手を入れた。
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