本当の事

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とだけ思った。 あきらめよう 結衣ちゃんが幸せならば。 と思っていたのに 結衣の頬をつたう涙が頭から離れない。 ピンポン♪ こんな真夜中にインターホンの音。 「?」 慎一郎は慌ててインターホンのカメラの前に立った。 「はぁ・・・」 期待を裏切って画面に映っていたのは結衣ではなく室井だった。 無言で解錠ボタンを押した。 ピンポン♪ 「こんな時間にどうした? 」 不機嫌に室井を迎えた。 「前祝って言っただろ」 室井の手にはワインが2本その他、小腹を張らす為の色々が入っていた。 『上がればっ』 というようにクルリと背中を向けて部屋の中に入って行った
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