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昨日あの付喪神を倒した三人は、次の日の放課後に光輝に呼ばれて生徒会室に来ていた。 光輝は生徒会長用の椅子に座りながら、相変わらず爽やかな笑みをこちらに向けている。 「ありがとう、付喪神とかいうのを祓ってくれて」 そう言われても、当然の事をしたまでだ。夕鶴は欠伸をしながらそちらを見る。 「何の用ですか?私、寝たいんですけど」 自分は昨日、力を使いまくってしまった。それに今は脇腹の怪我もあるのだ。早く休みたい。 「まぁ、お礼が言いたかっただけなんだよね。鴉島井とその女の子には」 「眞智です。来巳(くるみ)眞智」 今更ながら名前を言っていなかった事を思い出したのか、眞智が言う。 光輝はそちらに視線を向けるが、その表情はあまり興味がないように見えた。 「そう、じゃあ来巳さんと鴉島井にはもう用がないんだよ。あるのは夕鶴ちゃん」 ふ、と夕鶴は目を細める。あれだけ嫌だと態度で示しているのに、諦めていないのか。 彼は立ち上がると自分の側に歩いていく。それを見た恢が目を細めた。 「夕鶴ちゃん。俺は本気で君が好きだよ」 真面目な表情、真剣な声。いつもと違う態度で告白されて、頬に熱が集まる。 「え、あの……」 「でも、やっぱり君は俺の元に来てくれないって事は知ってるんだ」 夕鶴の言葉を遮るようにして、光輝が話し出す。真っ直ぐ見てくる彼に少し戸惑った。 「でも諦めない。だから覚悟してね」 にっこり笑ったと思ったら、急に夕鶴を引き寄せる。いきなりの事で動けない自分に、光輝はキスをした。 何が起こったのか分からない。ただ、目の前に目を閉じた彼の顔があるだけ。 「……やっ!」 何が起こったのか理解した瞬間、光輝を突き飛ばす。ついでに頬をも引っ叩いた。
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