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「馬鹿馬鹿しい」
生徒会は一組と二組の生徒で成り立っている。その二組は優秀者で作られており、そこから下にいく事に出来が悪くなる。
本当に馬鹿みたいな学校だ。何故こんな差別みたいな事をしているのか。
「えぇと。……大野先輩?姫崎です」
生徒会室の前で呼び掛ける。光輝の名前をど忘れしてしまったが大丈夫だろう。
扉が軋む音がした。どれだけ古い扉なんだ、と内心思うが顔に出さずにそれを見る。
「いらっしゃい。どうぞ」
光輝が笑顔で手招きをしてくるから、夕鶴は仕方なくその部屋の中に入っていく。
中は広かった。教室より広いのではないだろうか。置かれているものも豪華で、この学校に疑問を持ってしまいそうだ。
「座りなよ」
勧められて椅子に座るが、これはもうソファーだ。ふわふわしていて座り心地が大変よろしい。
「有り得ない」
まさかこれほどまでとは。確かに、これは一般の生徒を入れる訳にはいかないというのも納得が行く。
辺りを見回す夕鶴を微笑みながら眺めていた光輝。その視線に気付いてばつが悪くなったので顔を逸らす。
「……お話があるそうですが、なんですか?」
「あぁ、うん。君に霊力があるというのは本当なんだね」
さらっと言われた言葉に目を見開いた。なんでそれを知っている。そう考えた時に思い浮かぶのは今日の昼休み。
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