希忘 - キボウ -

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希忘 - キボウ -

笑うように眠る月 夜に繋がれた家 くすんだ部屋の片隅に 冷えた瞳でうずくまる 巡る記憶を 消化できずに 喉を掻く ゆっくり ゆっくり 目を閉じた 行くは 何もない場所 放さなきゃ 遠慮がちに覗く陽が 朝を連れて来たころ 鮮やか過ぎる訪れに 刺激を受けて目を逸らす 揺れる光と 風につられて 起き上がり しっかり しっかり 目を開けた 行くは 何かある場所 探さなきゃ
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