魔工

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「カイムッ!!」 カイムの存在に気づいたアッシュが嬉しそうな声を出す。 何かしらの誤解を受けたのだろうと思い、軍人達に駆け寄った。 「何だ?貴様は!」 駆け寄ってきたカイムに気づいた屈強な男が立ちふさがる。 「すみません。僕は王宮魔導師ロディック・ガーランドの弟子、カイム・アリストアです。その人はアッシュ、僕の召喚した悪魔です。決して黒翼の旅団とは無関係の者です。もし、聴取が必要なら僕が受けます!!」 カイムは必死に弁解した。その様子をアッシュは黙って見ていた。 「何を騒いでいる!?」 軍人達を押しのけ、シュヴァルツァーがカイム達のところまでやって来た。 「将軍。この者達が黒翼の旅団と関係していると思い、駐屯所まで連行しようとしていたところです」 屈強な男がシュヴァルツァーに駆け寄る。 シュヴァルツァーの灰色の瞳が2人を見る。  
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