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「待ってください!」
カイムが呼び止め、アッシュの手を握った。
「?」
「また1人で行ったらはぐれますよ。こうすれば離れられませんから」
カイムの手を握り返し、アッシュは歩き出した。
「そう言えば、中将とは何なのだ?」
陽が傾き、静寂になった街中を2人は帰路についていった。
「中将とはこの国の軍で3番目に偉い人達のことで、元帥、大将、中将という感じです。元帥と大将は1人ずついて中将は6人の別名六騎将と言われています。シュヴァルツァー将軍も中将です」
「若いのにこの国で3番目か……強いのだろう?」
「ええ、『紅蓮』のシュヴァルツァーと言えば他国にまで知れ渡るほどですから。それに最年少での将軍入りしているのも有名ですね」
話しながら歩いていたら、ロディック邸についていた。
「気になっていたのだが『紅蓮』とは何だ?」
カイムの部屋でアッシュはベッドに腰掛けた。
「『紅蓮』は中将達に与えられた称号のひとつで他の中将達もありますよ。『紅蓮』の他に『氷姫』、『疾風』、『土轟』、『水君』、『雷煌』といったかんじです」
「ふむ、強いことと称号は理解した」
アッシュはベッドに寝転がる。
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