第1話

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“ナンパ”なんて、ドラマか少女漫画でしか見たことがなかったため、 現実味のなかった私は、どう答えていいのか分からず、固まってしまった。 ど、どう答えればいいんだろ? 早く帰りたいけど、ここで拒否したら、逆ギレとかしないかな? やっぱり人の悪意より、怖いものはない。 私はテンパってしまい、ただまばたきを繰り返すことしかできなかった。 すると、男たちは何を勘違いしたのか、 「じゃあヒマってことでいいんだよな!! 俺たちもめっちゃヒマしててさー、これからカラオケに行こうと思ってたんだけど、君も行かない!?」 「やりー、女の子ゲットー!!! しかも学校の後輩♪」 そう勝手に結論づけて、私の腕を掴み、歩き出そうとした。 おもわず私は身体を強ばらせる。 「や・・・ッあ、あの・・・!」 「いいからいいから!ぜってー楽しいって!」 「で、でも私やっぱり・・・」 「なー真也、あのコンビニの向かいにある方にしねぇ? 今日はちょっと安くなってるし。」 「そうだな!じゃあ俺たちだけで先に行っとくか。 あ、ゴッチにも連絡しとかなきゃな。アイツもそろそろ駅着くって言ってたし。」 何かドンドンと話が進んで行ってしまってる。
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