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後ろからは、仲間たちの怒声が聞こえてきたが、金髪の男は相変わらずヘラヘラと笑っている。
・・・この人、かなり自分勝手じゃない・・・!?
なんてゆーか・・・無神経。
こんなこと、私だったらありえない。ってゆーか、できない。
そうこう困惑しているうちに、金髪の男は私の手を引いて、どんどん人気のない路地裏の奥へと進んで行く。
次第に周りに人もいなくなり、街のネオンも遠ざかっていき・・・
ま、まさか・・・
お、襲われる・・・!?
・・・本気で身の危険を感じ始める私。
「あ、あの・・・すみません!
ど、どこに行くつもりなんですか!?」
「えー?そりゃお互いをより良く知るために、もちろんラブホ直行☆」
やっぱりそうだ・・・っ
私、気が弱いし鈍そうだから、簡単にヤれると思ったんだ!!
「ひ・・・ッは、放し」
「この路地裏を突っ切るとねー、割かし安めなんだけど、けっこう良い部屋とれるとこがあんだよなー♪」
「や、やめてくださいすいませんごめんなさい申し訳ありませんでした!!お願いしますから放し」
「だーいじょうぶだって☆
俺優しいしテクニシャンだぜー?安心して全てを託しなさーい!!」
「いいですいいです!そんなの要らないですから!それに私なんかとそんなとこ行っても全然楽しくなんかなッ」
「――ってのはもちろん冗談で。
とりあえずココらへんに座って話そっか。」
・・・・・・
・・・・・・へ????
金髪の男はそう言うと、私の手を解放した。
え・・・ど、どーゆうこと・・・!?
とりあえず・・・変な所には行かないってことだよね・・・?
ホっとしたものの、不安はまだ取り除けないけど。
だってこの路地裏・・・かなり暗い。
建物や街灯の光が全く入ってこないほど、奥に進んでしまった。
当然周りに人もいない。
やっぱり何か変なことをされるんじゃないかと、また恐怖が募ってくる。
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