第1話

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怒られる。 もしかしたら殴られる。 こんなさびれた路地裏で何が起きたとしても、きっと誰も気づいてくれない。 サアーと血の気が引いていく。 すると・・・ ブハッッ 息を思い切り外に吐き出す音が、私の耳に届いた。 そう、 ふきだしたのだ、この男は。 「アハハハハハハハ!!!! な~んだ♪かずっぺ実は強気キャラ!? 今までビクビクしてたのに、急に怒り出してマジびびったぁ☆」 いや、あの・・・ 「えっと・・・ご、壕地さん・・・私の話、ちゃんと聞いてました?」 「え?ああ、ゴメンゴメン♪ ちゃんと聞いてたよ。 確かに俺が悪かったけど・・・あまりの豹変ぶりに、俺一瞬別の世界見たわー☆」 ・・・本当にちゃんと聞いてたの? 本当に悪かったと思ってんの? 何なんだろこの人・・・ 逆ギレされなかったのは良かったけど・・・やっぱり、変。 ・・・・この人のせいで、調子が狂いすぎだ。
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