994人が本棚に入れています
本棚に追加
『…………捺樹?』
確かにそのメッセージの書き込み主の名前の欄には〈塔宮捺樹〉と書き込まれている。
『なんとタイムリーな』
「だろ? 悪戯にしちゃ手が込みすぎてる」
と、その時タイミングよく電車がホームに滑り込んでくる。
達樹はパソコンの電源を素早く切ると荷物を持ち、扉の開いた近くの車両へと乗り込む。
乗客室に入ると空いている席へと身を沈める。そして動き出した電車の窓枠に肘を乗せ、頬杖をつきながら外を流れる景色をジッと見つめる。
「ま、行ってみりゃ分かる、か」
『うむ』
最初のコメントを投稿しよう!