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その声に答えるかのように獣鬼が唸り声をあげながら達樹達に向かってくる。
「何?まだ諦めてないの?」
『達樹、こいつには言葉は通じないよ』
「あ、やっぱ?」
達樹とセイは軽口を交わしながら獣鬼の繰り出す攻撃を左右に跳んで避ける。
「セイ!」
『分かっておる!』
達樹の声にセイは答えると胸の前で印を結ぶ。
『オン!』
セイの声と同時に獣鬼に向かって霊気の塊が飛び、命中する。獣鬼の体がグラリと傾く。
『達樹っ!』
「りょ~かいっと!」
そう答えると達樹は胸の前で一つ柏手を打つと印を結ぶ。
「縛!」
獣鬼の体に霊気の鎖が絡まり、その動きを封じる。と、動きを封じられた獣鬼は激しい雄叫びをあげる。
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