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「うん!許してあげるよ♪」
「ふぅ……」
俺はまた夜空を見上げる。ちょっとして悠未姉さんが話かけてきた。
「ねぇ、かずくん」
「……?」
「さっき白臼くんにまた何か言われたの?」
「…………別に」俺は誤魔化す事にしたが、悠未姉さんは納得してないようだった。
「本当に何も言われてないの?」
真剣な顔で俺を見る悠未姉さん。前々から思っていたが悠未姉さんは俺に過保護だと思う。
俺はもう17だ。子供じゃない。
「大丈夫だから気にしなくていい」
俺がそう言うとまだ納得してない様子だが、これ以上言っても俺の答えが変わらないのを悟ってか渋々頷いた。
「でも、何かされたらいつでも私に言うんだよ?かずくんは私が守ってあげるからね」
満面の笑みでそう言う悠未姉さんに俺は子供扱いするなって言おうとして止めた。
どうせ言っても『かずくんどうしたの?………わかった♪かずくんは私が大好きだから私に迷惑かけたくなくてそう言うんだよね?そんな心配しなくていいんだよ?私はかずくんのいつだって味方だから。それにかずくんの傍には私がいないとダメだしね』と言われるのがオチだ。
実際前にそう言ってこう言われたのを覚えてる。
だから反論するだけ無駄なのだ。
「………ねぇかずくん」
「ん?」悠未姉さんがまた話かけてきた。
「かずくんは私にもう一つ言うことがあるんじゃないかな?」
もう一つ言うこと?
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